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2019/08/04 11:44

小学生の頃、美術の授業で風景を写生していた時に、

黒色の絵の具を使うことを禁止されたことがありました。

「自然の中には黒という色はないのです。
色を混ぜて自分で作ってみましょう。」

そんな先生の言葉にしたがって、
パレットの上でたくさんの絵の具をグルグル混ぜていった時の
新鮮な驚きは忘れられません。

「いろんな色がギュッと集まると黒くなるんだ…。」

黒い石を見ていると時々、その記憶がよみがえることがあります。
ふりかえってみれば、子供心にも、その時、
自然の中のすべての存在は、きっと本当は均質なのだと
感じていたように思います。

ヒーリングセッションの中で使う黒い石は、
決して多くはありませんが、
意外にも純白に輝いて見えることがあります。
たとえばシュンガイトがそうです。
エネルギー自体も軽やかで、細やかな白い光が
しんしんと沁みわたるように感じられます。

パワーストーンとされる黒い石の多くは、
強力な守護力、邪気をはらう魔よけの力、
といったキャッチコピーで売られています。

たしかに、黒い石が光を反射する力強さは、
ネガティブなものを祓ってくれそうに頼もしく見えます。
一方、そのために闇を思わせる怖さ、魔力のようなものを感じ、
かえってネガティブに感じる方もいらっしゃいます。

でも私は今でも、たくさんの色が集まった「黒」を
より強く意識してしまいます。
それは固めていく力、物理次元にグラウンディングさせる力、
具現化の力ともいえるでしょう。

じっさいに、ある種の黒い石を手にすると、
まるでエレベーターで急降下させられるかのように、
グーン、と地球のコアに引っ張られる感じになることがあります。

いつもふわふわしがちで、しょっちゅう電車を乗り間違えてばかりいる
私のような人間には、こういう石のエネルギーは助けになります。

この「黒」の力は、先生が教えてくださった通り、
自然界の黒、凝縮された力だと考えています。

人間が光によって色を認識するがゆえ、黒く見えるわけですから、
情報が集合体になり、形を成していく、そのパワーを
無意識に感じ取っているような気がします。
もちろん石自体にネガティブなエネルギーはありません。

でも、人工的に作り出された黒、は違うように思います。
宝飾業界では、石たちの煌めきを際立たせようと、
黒い服に身を包むことがよくあります。
ブラックフォーマルの例からもわかるように、
黒い服には厳粛なイメージもありますが、
自己を隠していく色、という集合意識が働いています。
でも、そこに宝石の輝きをまとうことで、
エネルギー的なバランスは取れていくように見えます。

すべては観察する人の脳が決めていることですが、
日常生活の中でも黒っぽい服を着用される場合には、
ヒカリモノを着けられることをおすすめしたいと思います。

現代の日本女性のファッションでは、
モノトーンやアースカラーの流行が長く続いています。
あまり個性を目立たせず、周囲から浮かないように、
ジェンダーもアピールしないように、
という社会意識が通底しているように感じます。

シックな装いも素敵ですが、あまりに一様に、
抑制された装いばかりに見えるのは、
歴史的に見ても奇妙ではないでしょうか。
平和で穏やかな時代の水面下にある、ちょっと鬱屈した
時代の気分を感じてしまうのは、私だけでしょうか。

石に限らなくても構わないのですが、
でも石や自然の力は、少なからず人のエネルギーに
影響を与える力があると私は感じています。

エネルギッシュに煌めく小石を販売し始めた気持ちの中には、
人々の内にある光が、のびやかに外へと放射される姿、
生き生きと色鮮やかに、それぞれの個性が表現される様子を、
夢見る思いがありました。